運気を高める土地選び

風水の良い土地 

理想の住まいを実現するには、立地や周辺環境など多くの要素を検討する必要があります。
その中で大切になるのが「風水」の視点です。
今回は、風水の考え方から見た“良い土地”についてお話ししたいと思います。

風水という言葉だけで毛嫌いする方もいらっしゃいますが、簡単に説明すると約4千年前に中国で発祥した環境学のことです。
基本的に風水の良い土地というのは、災害に遭わない土地を意味します。

津波が来ても大丈夫な高台、山が崩れても埋もれない場所、川の近くではなく、上流にダムや大きな川もなく、水害に遭わない土地。こういう所を風水の良い土地と呼びます。
東京ですと、代官山や麻布、アメリカ大使館のある赤坂や虎の門など、昔から富裕層が住んでいるような場所は、ほとんどが高台になっています。

また、江戸時代の都市整備にも風水が取り入れられています。
徳川家康が側近の天海僧正に、風水の良い土地を探すよう命じ、そこに江戸城が建立されました。今でいう皇居です。ですから、皇居は良い場所にあります。徳川家が260年続いたのには、こんな要因があるのかもしれません。

風水の良い場所について、もう少し解説すると、南と東が開けていて、西と北は小高い丘や山で西風や北風が当たらない、このような土地が風水の良い土地です。
東京は正にその通りです。南は東京湾、東は利根川、西と北は山脈に囲まれています。大きく捉えると、東京は風水の良い場所といえます。

家を建てるために土地探しをする場合にも、こうした観点が必要だと思います。
東から南にかけて開けていて、西風や北風が当たらない、そして、水害に遭いやすい川の近くや、津波が心配な海から離れた場所にある、また、山が崩れても埋もれない、こんな立地がいい土地といえるでしょう。

また、風水ということではなく環境面で考えると、墓の近く、繁華街、工場の近くもあまりよろしくありません。
運気を高めるには、生活環境はとても重要です。
風水を取り入れた土地選びをお勧めします。

土地と運気

今までは、通勤に便利なところ(会社に近い・駅に近い等)、生活に便利なところ(近くに商業施設等)を条件で探していた方は多いのではないでしょうか。  

多くの人が望むような土地の価格は高騰していきます。

長い時間・長い年月を家族と共に過ごすのは、どんな環境・土地・家が理想だと考えますか?
何が一番重要でしょうか?

住まいで仕事ができる時代、
家族と一緒にいる時間が長くなる、
買物はいかずに、ネットで買う。
ウイルスが萬栄して親しい人とも直接会えないこともある現代。

想定外のことが次々と起こる現在、そしてこれから・・・・・

どんなにお金をかけて、素晴らしい家を建てても、土地そのものが良いエネルギーを発していなければ、その家は無意味なものになってしまいます。

家はお金で買うことができますが、土地の周辺の環境まで自分の力で変えることはできませんので、家を建てる場合、いちばん最初に周辺の環境や道路事情、ハザードマップ等をよく確認しておく必要があります。

風水では、土地に勢いがあるか、土地の形はどうか、気は集まっているか、土地そのもの、土地の持つエネルギー、土地の周囲からもたらされる気などを含めて、環境からの影響を重視します。

良い気エネルギーを出している土地では植物がよく育ち、人間にもパワーを与え、体を健康にしてくれる作用があります。

古くに創建された神社や寺院がある土地は気エネルギーが高く、昔の人はそれを見抜く力を持っていたのでしょう。

家そのものだけでなく、家のまわりの環境がどのような状態になっているかによって、風水上から良いか悪いかは変わってくるのです。
土地や環境によって運気は変わるものなのです。

土地選びのポイント

風水でいう「環境の良いところ」とは、まず自然景観が良いところです。
水や空気がおいしければ、勢い、形、気を整えるといわれています。
周囲に公害がないこと、悪臭がしないこと、騒音がないことは、そこに住む方の体と心の健康に大きく関係します。

自然景観が良いところに住むと、心は環境によってかなり影響されます。
「自然景観が良い」ということは、「目にとてもいい景色が飛び込んでくる」ということです。

海が見えたり、平野が見えたり、山が見えたり、こうした見晴らしのいいところに住んでいたら、毎日リゾート気分で気持ちよく過ごせます。
また、自然景観の良いところは、水もいいし空気もいいものです。

そして、夜景がきれいだと、脳の沈静化に役立ちます。
ロケーションが良いということは、脳内環境が良いということにもなるのです。いいロケーションに住んでいる人の脳には、よい情報が絶えず入力されているのです。

心と脳がつながっています。脳はもともと外の世界に向けられた器官であるため、室内の状況や家のまわりの環境に影響を受けやすいのです。
自然景観が良く、植物がよく育っているような場所であれば、その土地には必ず良い気が流れており、脳にも良い影響を与えています。

土地には磁力線が流れており、良い気エネルギーを出している土地では植物が育ち、人間にもパワーを与え、身体を健康にしてくれる作用があります。

自然景観が開けていないところに住む場合は、家の中に自然の風景画を掛けたりすると良いでしょう。また、小さめの樹木を朝日の入る場所に置いたり、玄関には緑の物を置くことをおすすめします。

適度な起伏のある土地に住む

気には「陰の気」と「陽の気」があります。このバランスが重要です。
起伏の高いところが陽の気であり、低いところが陰の気です。
起伏のあるところは陰陽のバランスがとれて人間を心地良くします。

自然界には独特の変化のリズムがあることが、分かってきました。
それは「1/fゆらぎ」と呼ばれています。この変化のリズムが生体に良い影響を与えます。

例えば「1/fゆらぎ」を持った音楽を聴いたりすると、深いリラツクスが起こります。
これは様々な実験によって検証されています。

人間に心地良く感じる変化のリズム

これは土地の起伏においても同様です。ゆるやかな起伏がある状態が人を心地良くさせるのです。
比較的裕福な人たちは起伏のあるところへ集まり、控えめな暮らしをする人たちは起伏のないところへ自然に集まってしまう傾向があります。

それは、経済的に豊かな人の多くが、心地良さとはどんな感覚なのかを、知っているからだと考えられます。東京でも広尾、田園調布、成城、麻布といった起伏のある地域に高額所得者が集まっています。

そして、起伏のない平坦なところに比較的手頃な暮らしを送る人たちが集まっています。
そういうところは近くに川があったり、湿気が多かったりするケースが多いものです。起伏のないところはよい気が集まりません。起伏がないと締まりがなく、ゆらぎがなく、心地良さが生まれないのです。

適度な起伏があることが人を心地良くさせます。
土地だけでなく、気候にも適度な変化があることで、良い気が起こります。季節感があることは重要です。季節感の少ない所ほど発展力が乏しいし、経済力も弱いものです。

陰陽のバランスが悪いからです。
適度な変化がないと人は活性化せず、心地良さが発生しない。人は変化を楽しむように生まれついています。
平坦なところには眺めがありません。起伏のあるところ、眺めの良いところから街のチカチカした明かりを見ていると、脳波がアルファー波になり、脳を沈静化するのに効果があります。

道路よりも低い土地や低地は避ける

道路より土地が低いと、まず水が流れてきます。水が玄関まで来ていると、どうしても表に出たときに、地面が不安定になって不快感が増します。
不快感が多い環境にいつも暮らしていれば、自然と人は攻撃的な性格になってしまいます。

さらに、湿気が多いので、住人は病気がちになります。
湿気が多い所ほど陰湿な性格になりやすく、鬱状態にもなりやすい傾向があります。水は高いところから低いところへと流れます。低いところに住んでいると自分のところばかり水が流れて来て、家が早く傷みやすくなります。

そして、汚れた気も高きより低きへと落ちる性質を持っています。それゆえ汚い気が家の中にどんどん入ってきます。
排気ガスも家の中に入りやすいのです。悪い空気によって家を攻められているような状態が、争いの気持ちを生んでしまうのです。
いつも家から外に出たときに、カラッとして眺めがよくて、見晴らしが良いことが、いい風水の土地の条件といえます。

他にも道路の巾や道路と敷地との関係、土地の形や磁場が狂った土地は避けるなど、土地選びのポイントは様々あります。

土地の勢、形、気

土地に勢いがあり、形状が良く、気エネルギーが集まる場所には昔からお金持ちが住んでいました。比較的高台にある地域がよいとされています。

東京でいえば、広尾や自由が丘、田園調布のような高級住宅地がそうです。
昔の方は風水の本を読まなくても、自然に逆らず、自然と調和して生活してきたので、土地から出るエネルギーの重要性を肌で感じ取っていたのかもしれません。

古くに創建された神社や寺院がある土地はどこも気エネルギーが高く、昔の方はそれを見抜く力を持っていたのでしょう。
悪い土地というのは、たとえば袋小路になっているような場所です。行き止まりで良い気が入ってこないので、土地に生気がなくなってしまうのです。
樹木や植物が育たない土地など、磁場が低いところは人間にとっても良い土地とはいえません。

宅地選びで気をつけたい!宅地の風水チェック

20の質問のうち、いくつイエスがあるかを数えて、それに当てはまるチェック診断を読んでください。

このチェックリストはおもに宅地についての質問事項ですが、事務所や会社、マンションであっても、それぞれの立地している土地をチェックしてみてください。
これから土地の購入を考えている方は、これをチェックしてから購入を考えることをおすすめします。

宅地の風水チェックポイント

①あなたが今住んでいる宅地や、購入しようとしている宅地は袋小路、あるいは道路のつきあたりや形の悪い土地(三角形など)ですか?

②宅地の隣にお墓がある、あるいは宅地の周囲に高圧鉄塔、ガソリンスタンド、パチンコ屋などがありますか?

③ドブや養豚場、養鶏場、ゴミ処理場などが近くにあり、いつも異臭・悪臭がただよっていますか?

④宅地の近隣に工場や消防署があり、騒音が激しいですか?

⑤宅地が高速道路や幹線道路など交通量の多い道路に面していますか?

⑥宅地は3方向以上の道路に囲まれたところですか?

⑦ゼロメートル地帯、堤防の下、坂の下、崖の下など、通常よりも低いところに宅地がありますか?

⑧外壁の汚れが目につくアパートや住宅、ビルが近所にありますか?

⑨繁華街や商店街の真ん中に宅地がありますか?

⑩宅地は墓地の跡地だったり、池を埋め立てた土地ですか?

⑪道路のカーブの外側に宅地が面していますか?

⑫大きなビルが宅地のすぐ目前に建っていますか?

⑬神社仏閣の正面に宅地がありますか?

⑭宅地の前の道路が4メートル以下ですか?

⑮宅地からの見晴らしは悪いですか?

⑯宅地の陽当たりは悪いですか?

⑰宅地には苔が生えていたり、水はけが悪いですか?

⑱宅地のすぐ前や裏に大きな川が流れていますか?

⑲道路に面している間口の幅が奥の幅よりも広い土地ですか?

⑳宅地は植物(草)が生えない土地ですか?

◯チェック診断

▶ イエスが16以上の場合

風水の言葉で「絶命地」と呼ばれる土地のことです。
絶命とは命が断たれる場所、という意味です。この土地に住んでいると病気をしたり、財産を失う可能性がありますので、これからこの土地を買う予定があるという場合は、即刻やめることをおすすめします。
もしこの土地を選ぶと、経済面や生活、将来の暮らしに思わぬ悩みが出て、後悔する可能性があります。家を建てる場所としては不適格です。もしも賃貸マンションならば、今すぐに転居を考えるべきです。

▶ イエスが11~15の場合

「五鬼(ごき)地」と呼ばれる土地です。
五鬼とは死者の霊と関わる気場のことで先祖霊が集まる場所といわれています。他人から災い事がもたらされる場所といわれ、この土地に住んでいる以上、どんなに努力しても、残念ながらその努力は報われないかもしれません。
運にも恵まれず、能力のある人でも、能力を発揮することができなくなってしまう土地なので、住宅を建てる場所としては不適格です。

▶ イエスが5~10の場合

「六殺(ろくさつ)地」と呼ばれる土地です。
六殺はゆっくりと悪いことがやってくるので、今すぐに大問題が発生するわけではありません。しかし、人間関係や金銭トラブルに巻き込まれやすく、次第にツキを失っていく場所とされています。
この土地に風水鑑定をした上で住宅を建てることによって、土地の持っている悪い気を緩和することは可能ですが、できれば避けたほうがよい場所です。

▶ イエスが1~5の場合

「禍害(かがい)地」と呼ばれる土地です。
何ごともやや不安定でストレスが多くなりやすく、事故や災難に遭いやすいという傾向がありますが、禍害は非常に悪い場所というわけではありません。
この土地をしっかりと風水鑑定して、風水住宅を建てれば悪い影響を中和することができ、幸運を呼び寄せることもできます。

▶ イエスがゼロの場合

「生気(せいき)地」と呼ばれ、宅地として使用するのに適している土地です。
この土地なら安心して購入することをおすすめできます。
この土地にドクターズホームがプロデュースする、風水住宅を建てれば健康で家内安全、良縁や財運も招くことができるでしょう。

イエスの数がとても多かったとしても、あなたが救われないというわけではありません。ここでちょっと厳しい状況であっても、風水で改善することはできる可能性はあるので、気にし過ぎないことです。

名称はともかく、質問項目のイエスの数が多い土地は、イコール良くない土地であることはわかると思います。

たとえば、③のドブやゴミ処理場、養豚場などの近くは良くない土地ですし、⑤の幹線道路に面していると、良き気が太い道路に勢いに乗って流れていってしまい、家に入ってこない場所であることがわかります。

⑯の「陽当たりが悪いですか?」も、陽当たりが悪いことは風水として決して良い土地ではないことを指しています。

ただし、陽当たりが悪いといっても、一日中まったく陽が入らないのではなく、「朝だけ数時間入る」、「西日が入る」といった家もあるでしょう。
少しでも陽が当たり、それである程度満足できているのであれば、この項目は当てはまりません。

ドブやゴミ処理場についても、どの程度離れているかは、具体的に何キロまでOKという基準はありませんので、臭いがしてこないならノー、としてチェックしてみてください。

イエスとチェックした項目は自分でも不快に感じている点ではありませんか?
住環境は人間の感情や意識と深い関わりを持っています。「心地よい」「ここにいると不快だ」と感じています。

現在住んでいる宅地が①~⑳の質問にノーであれば、非常に良い宅地であるといえるでしょうが、すでに身体に変調をきたしていたり、身体に変化はなくても、ストレスが原因で精神的に落ち着かないなどの症状が出ていたら、質問項目以外の部分で何らかの問題があると思ったほうがよいでしょう。

もしイエスが11個以上あるような土地に現在あなたが住んでいるとしたら、すでに身体や精神、あるいは脳に支障をきたしている可能性が高いといえます。
まだ大きな影響は出てなくても、「イライラする」、「物忘れが激しい」、「人間関係のトラブルが多い」、「家庭内が不和である」、「ひとつのことが長続きしない」などの症状のいずれかが出ているのではないでしょうか。

脳はもともと身体の外部からの刺激や情報を捉えるために進化した器官で、脳は心と身体、そして身体と環境をつなぐ器官でもあります。
環境が悪ければ脳は活性化しませんし、環境が良くなれば、脳も活性化してきます。もしも脳が正常でなくなれば、行動や神経にも影響が出てくるのです。

環境は人間の脳に知らず知らずのうちに非常に大きな影響を与えています。

陽当たりや水はけなどの土地質が良く、周囲の道路や自然環境、隣近所の住宅環境も整った場所に住んでいれば脳も活性化しますが、土地が悪く、周囲の自然環境も良くない場所に住んでいれば、心身にストレスがかかり、ホルモンバランスも崩れて、結局は病気を招くことになってしまいます。

人間の精神に外的なものが影響し、それが生理的にも現れてしまう現象がストレスです。
ストレスを強く感じてしまう人は、外部から受け取った刺激をうまく処理できず、ストレスという形として身体に現れ、それがもとでガンなどの病気やうつ病などの精神的な病気になるケースが非常に多いのです。

外部の刺激は五感を通じて大脳皮質へと送られ、そこで感受されて大脳辺縁系という本能の場所に送られます。そこで脳が「心地よい」と感じたらドーパミンやセロトニンが出て、人間は元気になります。

ドーパミンはやる気などの意欲に関わる神経伝達物質で、セロトニンは落ち着いた気分、安定し満たされた状態のときに分泌される神経伝達物質で、脳の状態に大きな影響を与えます。

ふだん何気なく住んでいる自分の家ですが、自宅が不快な場所であれば、ストレスがたまる原因にもなります。

マンションを借りるときも、チェックするのは間取りや家賃、駅から徒歩何分、という実利的なばかりで、これまでは土地の善し悪しにまでは関心が及ばなかったのではないでしょうか。

風水という観点から見れば、家を建てる前に土地の状態を知っておくことが基本常識といえます。

繰り返しになりますが、風水では土地そのもの、土地の持つエネルギー、土地の周囲からもたらされる気などを含めて、環境からの影響を非常に重視しています。ですから、環境の善し悪しは風水にとってとても大切な要素なのです。

気の流れは目に見えない、聞こえないものですが、確実に存在しているものです。
住む土地を風水で鑑定したときに悪い状態だったとすれば、それは人間の身体にじわじわと影響を与えています。

不況やリストラで働き盛りのサラリーマンの心身への負担が増えていることも、環境によるところが非常に大きいと考えられます。毎日満員の通勤電車に乗るだけでも相当なストレスがかかっていますが、さらに会社での机の位置、自宅での寝室の状態が悪ければ、心も身体もボロボロになっていきます。
たいていは、その原因がわからずに悩むばかりですが、風水を知っていれば、環境を変えてみようと気づきます。

変化することは前進へとつながっていきますので悪い状況を脱するだけでなく、良い方向へと導いていくことも可能です。
風水はこのような環境ストレスを取り除くのに非常に大きな効果を持っているのです。

長年悪い土地に住み続けていれば、悪影響は必ず現れてきて、住む人に病気や災害、事業の失敗をもたらします。
それは自分自身を蝕むだけでなく、家族や同僚にも影響してくるということを忘れないでください。

土地の形や質、周囲の環境すべてが家と人に影響を及ぼしているということを理解しておきましょう。

財運をもたらす土地、注意が必要な土地

財運を呼び込むような良い土地の代表例として挙げられるのは、四角い土です。
四角い土地は使いやすく土地を十分に活用しやすいだけでなく、太極点も取りやすく、つまり家の中心から気がスムーズに広がりやすいのです。(図1)

図2のようなカーブに面した家は街角でよく見かけます。カーブの内側は気エネルギーが集まるので良いのですが、逆に外側の場合は良い気が流れていってしまうために悪い土地となってしまいます。
カーブの内側でなければ良い気は止まらずに出ていってしまうのです。

図3も、道路幅が6メートルで交通量が多すぎもせず少なすぎもしない良い土地です。風水では道路を水としてとらえるので速すぎず遅すぎずという流れが良いとされます。
4車線もあるような太い幹線道路に面していると、良い気は流れてしまい、そこにとどまらないといわれています。

運気の悪い恵まれない土地

図4のようなつきあたりにある土地は路冲(ろちゅう)といって、流れが正面から思い切りぶつかってくる悪い土地の代表例です。
家でも会社でも、このような場所にあれば周囲からの攻撃を受けやすく良運や財運に恵まれません。

図5のような細長い、狭まった土地や家は側頭葉を圧迫して、記憶力や聴力に悪い影響を与えるだけでなく、家を建てても使いにくいです。
このような非生産的な形の土地というのは、良い気も入ってきません。

細長い家なため、家の中で無駄な動きをしなければならないなど、生活にも支障をきたします。家が細長くて物の置場に困ったり、歩きにくい家というのは、総じてよくない家だといえます。

図6のような三角形の土地も財運を逃す可能性があります。気が中に入らず全部外に出ていってしまう土地です。
どうしても三角の地形しかない場合は、角をけずり、たとえ狭くなってもできるだけ四角に近い形にしてから設計することが望ましいです。

都会では土地の価格が高いため、三角形や、幅が3メートル前後しかないような長方形の土地に見事な家を建てているのを目にしますが、極端に細長い土地や三角形のように家具を配置しにくいような家に住んでいると、財産を失うことにもなりえます。

図7のようにビルとビルの間に挟まったような家や、図8のように対角線上に高層ビルがあるような家も財運から見放される場合があります。
大きい建物から良い気を遮断されたり、気の流れが乱れたりして良い気を受けにくくなり、やがて勢いを失い、経済的には恵まれないでしょう。

土地や家にはすべて勢い、形状の善し悪しがあり、それによってどのような気が発生するかが判断できます。

土地の勢い、形、気をみるときの5つのポイント

良い気を生み出す土地には条件があります。
風水で土地の勢い、形、気をみるときのポイントは5つあり、「龍」「穴」「砂」「水」「向」と呼び、基本としています。必ず龍、穴、砂、水、向の順序でみていくことを覚えてください。

1. 龍(りゅう) 

土地の勢いを判断するには、龍の形のように起伏や高低があるかを見ることです。人間に置き換えると品格や地位、名誉、権力につながっています。

龍の地に住んでいる方はしだいに地位が高くなる傾向があります。
龍の土地というのはたとえば富士山系、秩父山系、六甲山系などの高い土地からゆるやかに下に流れてくる起伏のある場所です。
風水では平らな土地はあまり良くないとされており、高低があるほうは気が中に入りやすく、適度の気の流れが起こるといわれています。

2. 穴(けつ) 

風水では気が噴き出しているところを龍穴といいます。
形ではなく地勢の中における位置を見極めることで、安全な場所を選ぶことを「穴」をみるといいます。
とくに風当たりがどうなっているか、自然景観の中での位置はどうかを判断します。風当たりが強く自然景観の悪い位置に建っていれば災難が多く現れ、平穏無事な生活を送れなくなります。

3. 砂(さ) 

周囲の環境を見ることです。周囲の環境がよければ健康でいられますが、騒音、悪臭、公害がひどければどんなにすばらしい家を建てても身体を健康に保つことはできません。
水や空気がきれいか、周囲にどのような建造物があるかを見て、精神的、肉体的健康を判断します。

4. 水(すい) 

道路や交通状況を見ることです。これらを見ることで貧富を判断することができます。
建物が3方向にわたって道路に囲まれている場合は財気を失いやすいといわれ、道路が二股に分かれている三角地の場合も災難に遭いやすく財産を失う土地です。
また、あまりにも道路が広かったり、狭すぎるのも風水では良くないとされています。こうした道路状況を見ることが「水」です。

5. 向(こう) 

家の向きです。とくに玄関の向きを見なければなりません。ただ、「向」が良くても玄関の前がドブ川だったり、道路に面していないような状況であれば、気エネルギーは低下してしまうので注意が必要です。
玄関の「向」は、住む人の人生の方向性や発展性を示しているといえます。

1から5までが風水で欠かせない、ロケーションを判断するときに必要なポイントです。

このほか風水は人間が生まれつき持っている本命気と住宅、土地との気を合わせて判断していくので、住む人それぞれ異なります。
住む方の気によって違うために専門の鑑定士による鑑定が必要になるのです。

風水をみるときには、まず1から4をみて全体的な環境を判断します。
1から4はその土地の持つ気そのものですので、もしも1から4が悪かった場合、5番目の条件が良くても、それは良くない環境に家を建てたり、マンションを購入することになるのでやめたほうがよいといえます。

家賃が安いという理由だけで1から4を無視して家を決めてしまうと、結局、運勢に見離されてしまうでしょう。
この1から5をみていくと、風水が良い土地や住宅の条件がいくつか挙げられます。最も勢いがあるのは、土地がやや高くて起伏があり、地質もしっかりしていて、自然環境の良い土地です。

風水では家の後ろが高く、前が低い状態を良好と考えます。
鎌倉や神戸のように後ろが山、前が海で開けているような土地は背山臨水といわれて、良い土地の代表として挙げられます。
東京でも、富士山が望めるようなやや高台になっている場所が理想的だといわれています。

家の中も同じで、多少の起伏があるほうが良いとされています。
「龍」は家の中にも当てはまります。たとえばスキップフロアーを取り入れることで家に活気が生まれてきます。

「水」は道路や交通状況を表していますが、家の中では廊下が道路に該当します。
廊下は毎日家族が歩く道ですが、その道が汚れていたり、ものを置いて道がふさがれていれば、良い気は入ってきません。

逆に良くない土地というのは良い土地の反対を考えればわかります。起伏がなく真っ平らな土地や、埋立地で湿気を多く含んだ地盤のゆるい土地です。
そして自然環境も悪く、周囲にゴミ処理場や汚い建物が並んでいるような場所は良くないということになります。

後ろが低く、前が高くなっているような土地は、前方がふさがれるので良い気を取り込むことができません。前が高ければ良い景観も目に飛び込んでこないので、人を活性化させるパワーが出てきません。

風水は自然の摂理に基づいているものであり、自然がなく、暮らしにくい家にいると、ストレスがたまってしまい、当然そういう家は良い環境とはいえないのです。

まとめ

土地選びについて大切なことは、風水の良い土地を選ぶ、ハザードマップ、洪水(上流にダム、湖)、内水、高潮、津波、土砂災害、火山、宅地(形)、地震危険度(ゆれやすさ、地震危険度、液状化危険度マップ)の9つをチェックして土地を選ぶことです。

さあ、あなたはどのような土地を望みますか。
風水が良いか、悪いか。それが家族を守る場。家族の円満と健康と幸せに豊かに暮らせる大きな決め手となります。

これから土地の購入、住宅、マンションの新築、リフォーム、リノベーションをご計画の方に、ドクターズホームではより詳しくお伝えするために対面、オンラインどちらでもご相談承ります。
お気軽にお問い合わせください。

【出典】

住んでいるだけで願望が実現する風水住宅の極意②
「健康と幸運を招く!」
住んでみたい風水住宅
著者―松永修岳
発行所―株式会社BABジャパン出版局 

住んでいるだけで願望が実現する風水住宅の極意③
「なぜ人は家を建てるのか? 幸せが宿る風水住宅」
<インテリア・空間デザイン編>
著者―松永修岳
発行所―株式会社BABジャパン出版局 

人生の流れを別ものに変える 風水の住まい
著者―松永修岳
発行所―株式会社 講談社 

カラー方位版シートですぐにできる 風水鑑定教科書
著者―松永修岳
発行所―株式会社 一光社 

〈筆者プロフィール〉

長谷川仁龍


住まいのトータルコンサルタント。
株式会社ドクターズホーム代表取締役、
(一社)国際風水科学協会 副理事長
(一社)日本建築医学協会 副理事長
NPO法人日本自然素材研究開発協議会 理事シンガポール国立大学 LKY公共政策大学院地政学プログラム修了。
松永修岳大阿闍梨のもと、様々な加行を経て、伝法灌頂を授かる。

東京都吉祥寺にて前の歌舞伎座を手掛けた棟梁に大工として師事。
神社・仏閣・お茶室・一般住宅・RC造・鉄骨造・防音工事など、幅広く教えを乞う。
23歳で仁・幸夢店を設立、建築業を開始。
33歳の時余命を宣告され、真の健康住宅の必要性を感じる。
高性能・風水、建築医学、最先端の知識を活用し、住む人々が財・体・心の健康を整え、豊かな人生が歩める住まい創りのプロデュースを行う。

【主な著書】

『しあわせを育む風水健康と幸運を呼ぶ 家づくりの秘訣』
『しあわせになれる200年  健康エコエネルギーの家』
『家族が幸せになれるほんとうにいい家』
『100年長持ちするレンガ積みの家の秘密』
(以上、エール出版社)