住まいと健康〜家族の円満と絆を育む間取り〜

住まいの「間取り」は、部屋の配置や動線を決めるだけでなく、家族のコミュニケーションや心地よさ、日々の過ごしやすさに深く関わる大切な要素です。

どこで顔を合わせ、どこでくつろぎ、どのように家の中を行き来するかによって、住まいが生み出す空気感や家族の関係性も少しずつ変わっていきます。

家族が自然に集い、心身ともに健やかに暮らせる住まいを考えるうえで大切にしたい「間取り」の考え方についてご紹介します。

目次

家族が円満に暮らす間取り

家の間取りは、家族や夫婦が円満に暮らすために重要な要素となります。
例えば、玄関に入ると目の前に階段がある家では、家族が顔を合わせることなく、まっすぐ部屋に入り、閉じこもることが多くなります。
同様に、玄関から寝室が近い家においても、夫婦が顔を合わせることなく寝てしまうといった状況を引き起こします。

このように、間取りは家族の動線を決める大きな役割を果たしているのです。
自然に家族が顔を合わせる機会が多くなるよう間取りを工夫することで、コミュニケーションが増え、絆を深めることができます。

家は、生き物のように機能しており、それぞれの部屋の位置によって、あるべき役割が変わってきます。
風水による間取りといっても、方位ばかりを重視する家相とは異なり、あくまで一つの生命体として家を捉え、家の活力となる「気」を高めるために間取りの設計を行います。

伝統風水術や環境脳科学のエキスパートである松永修岳先生は次のように語ります。

・まず方位を無視する。規則に従うよりは場に従う。
・徹底して場と心の動きにこだわる。
・光と闇の調和を考える。
・精神的目的地に向けて成長を促す。

(『風水の住まい』講談社2005年 P123)

方位を絶対視すると家が立地する周辺の環境と適合せず、現実に即していないために不便を感じたり、かえって「気」の流れを悪くしたりということが多々あります。

ドクターズホームは、周辺環境の「気」とお客様の「気」の流れを読み取り、心身の機能や能力を最大限高める間取りを追求します。
それでこそ住む人の心身の健康を守り、家族や夫婦がいつまでも仲睦ましく生活できる家づくりが可能となるのです。

動線の重要性

間取りを考えるうえで「動線」が重要です。
どの部屋を通ってどう行動するかという人の移動を動線と言いますが、この動線は、脳や思考の働きに大きく関係しています。

障害をもたらすような動線があれば思考が乱れやすく、脳にストレスをもたらします。

また、寝室に行くのに人の部屋を通らなければ行けないような場合や、家事動線が1階と2階の移動をひんぱんに強いるような家も、身体や脳に良くない影響を及ぼします。動線上に荷物やゴミなどがあれば、つねに行く手を邪魔され、短気な性格になります。

スムーズな流れを妨げる動きを毎日しなければならない動線は、感情や行動は脳が指令していますから、脳の機能を阻害し、判断を誤ることが多くなり、脳が行き詰まってしまいます。

意識して行動するとき、人間は脳の6~7%の機能しか使っていないということをご存知でしょうか。
脳の残りの93~94%はすべて、この6~7%のための「情報集め」に使われています。
この93~94%は「無意識」と関係しており、自覚のない行動(潜在的にインプットされている行動、潜在意識)として現れています。
常に働いている脳が何らかの判断を下して、自然な行動をしているのが人間です。この脳の働きに影響を与えているのがまぎれもない環境なのです。

そのために、家の中でどう行動するか、という動線が非常に重要です。

家の中でのちょっとした行動は、ほとんどが無意識に行っていることですが、動線がよいと、無駄のない、すっきりとした行動が自然とできるようになります。
そうなると、ふだん使っていない、眠っている脳を良い状態にし、未来の生活を変化させることができるようになります。

1. 玄関

明るい玄関は、前向きな人間を創る

玄関は、陽の気に満たされることで活力がやってきます。
「明るい玄関」とは日当たりや風通しがよく、綺麗に清掃されたさわやかな状態にある玄関です。
花や絵が飾ってあり、極力左右対称になっていると、明るい気がやって来てそこを毎日使う人の気持ちを明るくします。

■玄関は気エネルギーを引き込む入口

玄関は、ただ家に出入りするための場所ではなく、気の入り口として住まい全体の空気感を左右する大切な場所です。

空間的に広がり感のある玄関は、気エネルギーを家の中に引き込みやすく、住まい全体に明るさや活気をもたらします。反対に、玄関が狭く圧迫感のあるつくりだと、気エネルギーを十分に呼び込みにくくなります。
もし広さを確保しにくい場合でも、鏡を用いて空間を広く見せるなど、印象を整える工夫は有効です。

また、玄関の持つ雰囲気は、その家の“顔つき”にもつながると考えられています。
玄関や門がしっかり整い、明るく気持ちのよい状態に保たれている住まいは、住む人の表情や印象にも明るさが表れやすくなります。
反対に、玄関が淀んでいたり暗かったりすると、住まい全体の印象も重くなりやすく、そこに暮らす人の気持ちにも少しずつ影響を与えることがあります。

玄関は陽の気の場所とされるため、方角そのものよりも、どのように整えられているかが重要です。
たとえば北向きの玄関でも、暗い色ばかりを用いて陰の気を強めるのではなく、明るい色の花を飾ったり、ドアチャイムなど音の出るものを取り入れたりすることで、場の印象をやわらげることができます。

日当たりだけで良し悪しを決めるのではなく、明るい玄関に整える工夫を重ねることが、気持ちよく人を迎え入れる玄関づくりにつながります。

■玄関の乱れは、心の乱れ?──性格にも影響が

玄関が散らかっていると脳が混乱しやすく、それを平気で無視しようとすることで、脳が固くなり、頑固な性格が形成されてしまいます。
「片付けるのが面倒臭い」という性格が構築されてしまうでしょう。

玄関の掃除が行き届き、整理整頓されていると、よい気が発生します。散らかっているだけでも悪い気が出るのです。
気はデザイン、状態、素材等によって様々な形で出現します。乱れているものは乱れた気を発します。

それが脳に入力されるので、偏屈になったり頑固になったりするのです。
最初に家に帰って目に飛び込む場所が玄関です。目に入った情報は脳に入力され、処理されます。乱れた情報を脳に入力することはよくありません。

■玄関の正面に塀があると、暮らしや気の流れが滞りやすい

外出のたびに玄関を開けた瞬間、正面に塀などの圧迫感のある構造があると、前頭葉にストレスがかかり、「行き詰まる」という心理的な印象が無意識のうちに刷り込まれてしまうといわれています。
がん患者の住宅では、このような玄関のつくりになっている例が多く見られるという報告もあります。

■玄関正面の階段が、親子のコミュニケーションに影響を与える理由

玄関に入ると、すぐ階段が見える家があります。
これでは2階の空気がまっすぐ外へ出て行ってしまいます。
玄関を開ける度に住居内の気圧は低下し、「気エネルギー」が2階からサーッと下りてきて外へ出てしまうのです。

2階にある「気」が、高きより低きへと落ちて、外へ出てしまうと、2階の気が空っぽの状態になり、2階で生活する人の気まで抜かれるため、健康を損ないやすくなります。
外から玄関に入る気は勢いを持って家中に広がるので、2階にも直接侵入します。
気が乱れやすい場になり、そこに子供部屋があると、その子供は無気力になってしまいます。

玄関を入ってすぐに階段があり、2階に子ども部屋がある間取りでは、子どもが家族と顔を合わせることなく自室へ行けてしまいます。その結果、日常的な会話やふれあいの機会が減り、家族のコミュニケーションが少なくなって、次第に家族の和が薄れていくことがあります。

■門から玄関が一直線にあると、落ち着きがなくなる

また、道路がまっすぐに門や玄関に向かっている場合もよい気を受けることはできません。
気は適度に曲がった道を通ることで、パワーを持って流れることができるからです。

■玄関の臭いが、心と身体に知らぬ間にダメージを与える

玄関に不快な臭いが立ちこめている家では、知らず知らずのうちに心身に悪影響が及んだり、トラブルを引き寄せやすくなったりするといわれています。
一方で、玄関が心地よい香りに包まれている家には自然と人が集まり、住む人たちも明るく前向きな方が多い傾向があります。来客が増え、人間関係が円滑になり、仕事や生活の流れも良くなることが少なくありません。

問題を抱えている家に行くと、100%玄関が嫌な臭いです。
特徴としては、第一に靴がぬぎっぱなしであること。
第二に、玄関を入ってすぐ横にトイレがある家が多いこと。
第三に、玄関にアンティークなものが置いてあり、湿気臭がすることです。

特にトイレは問題で、玄関から入る気がトイレからの汚れた気と混じり合い、家の中を巡るようではよくありません。
また、トイレと部屋のドアが正面で向かい合っている場合、部屋を出入りするたびにトイレが強く意識されるため、心理的な不快感が生じやすいといわれています。こうした間取りは、尿や膀胱に関連した疾患のリスクにも影響を及ぼす可能性があると指摘されています。

キッチンのドアとトイレのドアが向かい合うのもよくありません。
食品や料理に汚れた気が混じりやすく、そうした気が混じった食品を食べるのは心身によくないことは言うまでもないでしょう。

2. リビング・ダイニング

■リビングを整えることで家族の団らんが生まれる

リビングルームは家族が語らい、分かち合う場です。
家族の会話が弾むような作り、家族で共通の楽しみが持てるようなリビングにすることです。
疲れて帰ってきて、その疲れが早くとれるようにするには、なるべく玄関の近くにリビングを設けることが大切です。
リビングが玄関から遠い位置にあると活動力を失い、仕事への意欲を失ってしまいます。

■くつろぐ居間は、家族のつながりと心身を支える

玄関に入ってすぐにリビングルームが広がっている住まいは、家族が自然に顔を合わせやすく、コミュニケーションが生まれやすい間取りです。

廊下や階段が先にあると、帰宅してすぐに自分の部屋へ向かいやすくなりますが、玄関からリビングへつながるレイアウトであれば、家族が日々の中で言葉を交わす機会が増え、つながりも深まりやすくなります。
さらに、リビングから2階へつながる階段があると、暮らしの動線の中に自然な団らんが生まれやすくなります。

リビングルームは、くつろぎや語らいの場であると同時に、肝臓の機能と対応すると考えられてきました。そのため、家族がほっとできる、落ち着いたリビングがあることは、心身の緊張をやわらげるうえでも大切です。

ベージュ系のような落ち着いた色を使うと、身体をリラックスさせ、心身を整え、親子関係も円満に導きやすくなります。
反対に、住まいの中に活力のない人が多い場合には、少し明るめの色彩を取り入れることで、空間に明るさや活気を与えることもできます。

また、家族が一緒に過ごす時間だけでなく、一人で落ち着いて過ごせる時間や場所を持つことも大切です。
自分が一人になって物を見たり、物を考えたりする時間があることで、意識は深まり、心の整理もしやすくなります。

家族のつながりが感じられることと、自分だけの時間を持てること。その両方がある住まいは、日々の暮らしをより安定したものにしてくれます。

■ゆったりとしたリビングは、疲れを癒して免疫力を高める

よいリビングルームであれば、肝臓と胆のうを特にヒーリングします。
リビングの状態が悪いと意欲を失います。リビングがゆったりとしたよい場であれば、肝機能や胆のうをよくすることができ、筋肉もやわらげます。

リビングは肝臓に対応するため、解毒作用にも関係します。
免疫や自然治癒力とも関係しています。ストレスが少なくなればT細胞(白血球のうちのリンパ球と呼ばれる細胞の一種)は活性化し、免疫力は高まっていくのです。
ゆったりとリラックスできるリビングなら、1日の疲れを癒し、家族全体の免疫力を高めることができます。リビングは、できるだけ家の中心に持ってくることです。

また、狭いリビングはストレスがたまりやすく、怒りっぽくなってしまいます。
空間の状況がストレスになり、脳に影響を与えてしまうのです。
特に狭いリビングに赤色や黄色の周波数の高い色を使えばさらに狭く感じ、ノルアドレナリンが多く分泌され、血管が収縮し、血圧は上昇し、活性酸素は増え続け、早く神経を消耗します。
リビングは、できるだけ家の中心に持ってくることです。

■リビングに2階への階段があることが、家族円満の秘訣

2階への階段をリビングから設計すると、2階へ行くために必ずリビングを通る導線となりますから、自然と家族がリビングに集まる機会が増えます。
家族がいつも楽しく集まるリビングを造れば、活動的な気を呼び込むことができます。

■狭いダイニングは子どもを反抗的にする

ダイニングが狭い家は、子供が勉強嫌いになったり、反抗的になったりしやすくなります。狭いダイニングでは、食事のとき、会話が弾みません。
楽しくない食事が遠因となり怒りっぽくなります。親の機嫌が悪くて、子どもが理不尽な怒られ方をすると、その子は納得できず反抗するようになります。
食事をする場所は、明るく楽しいことが第一です。

■ダイニングとトイレの入口とが向かい合うと、食欲が減衰する

トイレの臭いの気がダイニングへと向かうことで、それを一緒に口から取り入れてしまいます。そして、悪臭の不快感が、胃液の分泌や消化の働きを弱め、食欲を減退させます。

TVで殺人の場面が放映されていると殺気を食事と共に取り入れることになります。
食欲を奪うだけではなく、殺しの気が自分の内に入り込んで大変危険な人間に自分がなってしまうことになりかねません。
人は、食事のとき、食物だけを口にしているのではなく、周囲にあるものすべての気を口にしているのです。

玄関からダイニングが見える家は肥満を生みます。玄関のドアを開けるとすぐ冷蔵庫が見えると、「食べたい!」という衝動に脳が条件付けられるからです。

3. キッチン

■ガスレンジとベッドが隣接していると、神経や身体に負担がかかることも

あまり見られない間取りでしょうが、ガスレンジとベッドが隣接していると、まず物理的に危険です。
ガス爆発が起きたら、逃れようがありません。またガス漏れが起きた場合、そのガスが寝室に入りやすいのです。
誰かが寝室で寝ているときに料理をすると、ガス台の炎の電磁波は壁を通り抜け、寝ている人の脳に悪影響を与えます。

心理的にも、恐怖感が起こります。
睡眠中で無意識であっても身体は危険物に対して危機感を持つものなのです。自覚していようがいまいが、体は自己防衛をしようとします。
この緊張感が神経障害を起こすのです。

■屋内で、火を焚くことで家の中に活気をもたらす

炎には、物理的に湿気を取り除く効果があります。湿気が減ることで住環境が快適になり、健康の維持や活動力の向上にもつながります。炎は空間の「気」を活性化させる力を持っているといわれています。

例えば、家の中で暖炉の火を焚くことは、身体の活動力を高めるだけでなく、知的な働きにもよい影響を与えると考えられています。炎が放つ揺らぎや熱は、人間の脳を刺激し、活力を生み出すエネルギー源となるからです。

また、外食ばかりで自宅で料理をしなくなると、家の中で火を使う機会が減り、結果として住む人自身の活力や経済的なエネルギーまで低下してしまうことがあるといわれています。
日々の暮らしの中で火を使うことは、単なる調理行為にとどまらず、心身の活性にも深く関わっているのです。

■部屋の中心にガスコンロがあると、事故が起こりやすい

ガスコンロが部屋や家の中心付近にあると、人が動くときの妨げになりストレスとなります。
ストレスは短気な人間を生み、短気は注意深さを失わせ、事故が起こりやすくなります。
火器などの危険な物は、家の中心には置かないことです。

■狭くて寒いキッチン・ダイニングは、ストレスの原因に

キッチンやダイニングルームが狭かったり寒かったりする環境では、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増えやすく、イライラや怒りといった感情を引き起こす原因になるといわれています。
こうした環境が続くと、家庭内の雰囲気が悪化し、トラブルのきっかけになることもあります。

また、寒さのある住環境は冷え性や腎臓の不調を招きやすいとされ、身体への影響も無視できません。そして、雑多な部屋は、自立神経失調症やうつ病になりやすくなります。

さらに、ストレス状態が続くことで判断力が鈍り、結果的に生活面や経済面にも悪影響が及ぶ可能性があると考えられています。

4. 寝室

寝室は、心と身体を休めるための場所です。
そのため、気が落ち着き、安心して眠れる環境に整えることがとても大切です。
寝ている間は無防備な状態になるため、周囲の環境の影響を受けやすく、間取りや室内のつくりが心身の回復に大きく関わってきます。

たとえば、ベッドの前に鏡があると、気が活発になり、身体が十分に休まりにくくなると考えられてきました。
昔は寝室の鏡に布をかけていたともいわれますが、それは鏡が気の動きに影響すると捉えられていたためです。鏡に自分の寝ている姿が映るような配置は、落ち着いて眠るうえでは避けたいものです。

また、寝室の真上や真下にトイレやバスルームがある場合も、気が抜けやすく、落ち着いた睡眠を妨げる要因になると考えられています。
さらに、寝室とトイレが向かい合っていたり、すぐ近くにあったりすると、水気や湿気の影響を受けやすく、体力が回復しにくい環境になりがちです。
こうした配置は、眠っても疲れが取れにくいと感じる一因になることがあります。

天井が低く、傾斜のある屋根裏部屋を寝室にする場合も注意が必要です。
人体の気場フィールドの形状がいびつになるために、原因不明の病が起きやすくなることがあります。
囲まれ感が強すぎる空間は、心身に圧迫感を与えやすく、長く過ごすうちに落ち着きにくさにつながることがあります。寝室は、刺激を増やす場所ではなく、気を鎮め、静かに回復できる場所として整えることが大切です。

5. バス・トイレ

■家の中心付近にトイレがあると、家族全員の免疫力低下に

家の中央は、生命情報の中心ともいうべき場所で、トイレやバスルームがあると水に気が溶け込み、それが排水されてしまうため安定した状態を保てません。

バスルームやトイレが家の中心にあれば、その家の免疫力は低下します。
トイレの場合は、汚れた排泄物の気が家の中に充満しやすいため、最もよくない間取りとなります。

■トイレや廊下の暗さは暮らしの流れや財気にも関わる

トイレや廊下は、ふだんは脇役のように感じられる場所ですが、住まい全体の空気感や、そこで暮らす人の心身の状態に少なからず影響を与える大切な空間です。

とくに風水では、トイレは人体において 腎臓泌尿器系 に対応し、健康だけでなく 財気 にも関わる場所と考えられてきました。
トイレが陰気で暗い状態になっていると、空間全体の印象も重くなりやすく、住まいの活気を損ないやすいと捉えられています。

また、住宅において 廊下は川、高い物は山 と見ます。
風水では、風は気の動きを表し、水は気を含む財の流れとして考えられるため、廊下は住まいの中で気や流れが通る大切な場所です。
そのため、廊下が暗く、こもった匂いがしたり、重たい空気が漂っていたりすると、気が淀みやすくなり、住まい全体の印象も沈みがちになります。

暗いトイレや廊下を日常的に通ることは、単に不便というだけでなく、無意識のうちに気持ちを沈ませたり、否定的な思考を強めたりする一因にもなりえます。
精神性まで暗くなり、行動や考え方も次第に後ろ向きになって、人の批判ばかりが気になるような状態につながることもあるでしょう。

毎日目にする空間だからこそ、明るさや清潔さ、風通しを保つことが大切です。
とくに廊下は、家の中の流れをつなぐ場所でもあるため、ただ通るだけの空間と捉えず、気の巡りを整える場所として意識しておきたいところです。

建物に対して、私たちはもっと意識を向ける必要があります。
家はただ黙って建っているのではなく、傷みや淀み、不調和があれば、「治してくれ」と私たちに語りかけているともいえます。

そうした小さなサインに気づかず、乱れや違和感を見過ごしたままでいると、住まいだけでなく、そこで暮らす人の感覚も少しずつ鈍くなってしまいます。
だからこそ、建物や物質の声に耳を傾けることが大切です。

住まいを丁寧に見つめ、整えることは、そこで暮らす自分たちの心身を整えることにもつながっていきます。

家は、単なる器ではなく、ひとつの擬似生命体として捉えることができます。
そして同じように、地球そのものもまた、ひとつの生命体として見ることができます。

たとえば、川が汚染されれば血液の病気が起こりやすくなり、大地が汚染されれば皮膚病が起こりやすくなると考えられてきました。
地球の大地は皮膚に対応し、川の流れは血液の流れに対応しているという見方です。
それゆえ、環境を汚せば、それに応じて人間の心身にも影響が及ぶことになります。

住まいの中のトイレや廊下、空気や水の流れを整えることも、こうした大きなつながりの中で考えることが大切です。

6. 地下室と床下環境が心身に与える影響

地下室や床下の環境は、ふだん意識されにくい部分ですが、住まい全体の気の流れや、そこで暮らす人の心身の状態にも影響を与えると考えられています。

とくに、自然な風が通りにくく、太陽の光も届きにくい空間は、気がこもりやすく、重たい空気感を生みやすくなります。
完全な地下室はその傾向が強く、植物も育ちにくいように、自然の巡りから切り離されやすい場所だといえます。

伝統的な考え方では、地下室は下丹田に対応するとされます。
下丹田は、身体の活動力や踏ん張る力の土台ともいえる部分であり、そこにあたる場所の気が弱ると、住む人の活力も落ち込みやすいと捉えられてきました。地下室のある住まいでは、夫婦の不仲や離婚、腰痛、腎臓病、婦人病などとの関わりが語られることもありますが、現代的に見れば、暗さや湿気、閉塞感の強い空間が、心身の不調につながりやすいという見方もできるでしょう。

また、地下室がなくても、基礎が高く、床下の湿気が多い住まいでは、同じように気が重くなりやすいと考えられています。
床下の湿気は、住まい全体の空気感を鈍らせるだけでなく、暮らす人の気分や体調にも少しずつ影響を与えることがあります。見えない場所だからこそ軽視せず、風通しや乾燥、清潔さを保つことが大切です。

ただし、地下室があること自体がすべて悪いというわけではありません。
太陽の光が入るように工夫したり、明るく陽気な場として使ったりすることで、空間の印象は大きく変わります。
たとえば、カラオケバーのように声を出したり、踊るような場所として楽しく使ったりすることで、下丹田に対応する場が活性化し、活動的なエネルギーが満ちやすくなるという考え方もあります。
反対に、倉庫のように使って物を詰め込み、暗く淀んだままにしてしまうと、気も停滞しやすくなります。

地下室や床下環境は、見えにくい場所だからこそ、住まい全体の健康を支える土台として丁寧に整えておきたい部分です。

7. 子育て家族にとって特に間取りの注意すべきポイント

成長を促す子供部屋

生まれたばかりの子供は全てスキンシップによって学習します。

親のスキンシップばかりではなく、赤ちゃんのいる空間の空気、壁、臭い、光、環境のすべてが赤ちゃんにとって体験学習となり、そこで感じる全てが情報として脳に記憶されていきます。
この当時の印象が快か不快か、その後の親子関係における重要な条件づけともなります。

言語を理解し、記憶する左脳が大きく働き始めるのは4~5才ぐらいであり、それまでは五感を通してやってきた情報をイメージとして右脳に蓄えて学習しているのです。
それゆえ4~5才くらいまでの子供たちの育つ住居環境、地域環境、人間環境が将来の感性や、愛に大きくかかわり、人生に影響を与えるものです。
このころの環境が自然である人ほど、大人になってもインスピレーションや直感、ひらめきを失わずに機能しています。

また、心に影響を強く与える時期は4~5才ぐらい、大きくみても8才ぐらいまでの住環境、自然環境にあり、その時何が子供達に感覚情報として入ってきたのかがその子供たちの心に影響を与えるのです。

それゆえ子供部屋は単なる部屋であってはならず、赤ちゃんを育てる場所も将来の人間性が高まるように、感性あふれる住宅環境であることがとても大切です。
つまり右脳の感性が、心の状態とかかわり合いがあり、子供部屋をインスピレーションや感性の湧きやすい状態のインテリアにすることで人間的成長を促すことができるのです。

例えば、機械的な感じのする建物やインテリアは、無機質な情報を人間に与え、コンピューターのように人間はその情報を処理し、しだいに五感や心の活動を失ってしまうのです。

反対に自然の優しさや愛を感じさせる建物やインテリアは、有機的な情報を人間に与え、五感を通して心の成長へと向かっていくことができるのです。

住環境に自然をどれほど持ち込めるのかが、脳に人間らしさを取り戻させる方法でもあるのです。そこで人は生命の大切さにも気づくことができます。

子供部屋はいる?いらない?

1、自分の部屋を持つことで、自分のモノを管理する能力が養われます。

2、リビングのように共有スペースしかもたない子供は、部屋の管理における責任の所在が不透明になります。

3、自分の部屋がないと自立心が育ちにくい。

4、自分の責任を意識させることができます。

5、自分の部屋があることでひとりになれ、自分を見つめることができます。

6、引きこもることができる場があることで、コミュニケーション能力を失いやすい。

7、親子の理解不足が起こりやすい。

「家族との関わり方」の良い環境をつくることが子供の能力を伸ばします。
子供に安心感を与えるつながりのある住まいが必要です。

家族のつながりを深める間取りで、コミュニケーション能力を高め、愛に満され、自分の存在価値を認めてあげることで自分の可能性を高め、自己実現しようとする子供に育つでしょう。

子供は自分のことをもっと知ってほしいと思っています。
親が話を聴いてあげること、反対に子供を親の話相手として、親の話をよく聴くことを学ばせることです。

コミュニケーション脳力を高める住まいづくりのポイント

1、対面キッチン

2、アイランド式オープンキッチン

3、子供の寝室と親の寝室が同じフロアー

4、リビングからそれぞれの部屋へ入る

5、リビングやダイニングの天井が高い

6、色彩がある住居空間

7、スキップフロアーがあり床に動きがある

8、絵や花が飾られ良い香りに包まれている

9、ぬくもりが感じられるインテリア

10、朝日が入るダイニングやリビング

11、玄関と階段が直結していない

12、生活感がない住空間

子供の自己実現脳力を高める住まいづくりのポイント

1.玄関やリビングに子供が書いた絵や作品を飾ったり置いたりする

2.子供専用の飾り棚をつくる

気配りできる子供に育てる住まいづくりのポイント

料理や食事や片付けの手伝いを楽しくできるようにすること。
オープンキッチンや丸いダイニング、整理しやすい食器棚、明るいダイニングルーム。

集中力を高める勉強部屋のポイント

1、子供部屋が子供の感性をはぐくむ

2、西日が強く入る子供部屋は脳の働きを低下させる

3、子供部屋に入ってすぐ机が見えないと、子供は勉強しなくなる

4、子供部屋が親の部屋より大きいと親子が対立するようになる

5、部屋の配色と照度を調整することで、脳の状態も調整される

6、足元を暖かくすることで脳が活性化する

7、殺風景で窓の大きい部屋とパソコン中毒が「きれる子供」をつくる

8、日の当たらない子供部屋と陰気な玄関が犯罪脳をつくる

孤独な環境で勉強していない人が多く、安心感や人の気配が感じられる環境が集中でき、勉強ができる学習環境です。

家族とのコミュニケーションが出来る距離があるかどうかが学習環境において重要です。
個室があっても孤独をつくらないリビングから見える場所が必要です。

  • 玄関を入ってすぐに階段が見える家は、親子のコミュニケーションが減りやすく、親子が断絶する。
  • 狭いダイニングは子どもが勉強嫌いになったり、反抗的になったりする。
  • 子ども部屋のドアを開けて目の前にクローゼットの壁があると、感情が不安定になり攻撃的になりやすい。
  • 家中の壁を白くすると、子どもはキレやすくなる。
  • 無意識のうちにストレスを与える間取りは、イライラして子供に当たり散らしたり家庭内暴力の原因となる。
  • 雑多な部屋は、自立神経失調症やうつ病になりやすくなる。

間取りの注意すべきポイント(まとめ)

  • 明るい玄関は前向きな人間を創る
  • 玄関内が散らかっていると脳が混乱しやすく自分勝手になる
  • 玄関を開けてすぐ目の前が塀だと人生が行き詰まる
  • リビングを整えることで家族の団らんが生まれる
  • ゆったりとしたリビングは疲れを癒して免疫力を高める
  • ダイニングルームとトイレの入り口が向かい合うと食欲が減退する
  • ガスレンジとベッドが隣接(壁越し)していると神経がおかしくなる
  • 部屋とトイレのドアが向かい合っていると緊張感が抜けない
  • 家の中心付近に浴室やトイレがあると家族全員の免疫力が低下する

まとめ

住まいの間取りは、単に部屋を機能的に配置するためのものではなく、家族のコミュニケーションや心身の安定、毎日の暮らしやすさを支える大切な土台です。

玄関、リビング、ダイニング、キッチン、水まわりなど、それぞれの位置関係や動線の工夫によって、住まいの中に流れる空気感や、家族が自然に関わり合う機会は大きく変わってきます。

とくに、家族が無理なく顔を合わせ、安心してくつろげる間取りは、日々の会話やつながりを育み、住まいをよりあたたかな場所にしてくれます。

見た目の良さや使いやすさだけでなく、そこで過ごす人の気持ちや健康、暮らしの質まで見据えて間取りを考えることが、長く心地よく暮らせる住まいづくりにつながります。

ドクターズホームは、住む人それぞれの暮らし方に寄り添いながら、家族を守る家、家族の円満と健康で幸せに暮らせる住環境を、間取りの面からも丁寧にご提案しています。

これから土地探し、住宅、マンションの新築、リフォーム、リノベーションをご計画の方に、ドクターズホームではより詳しくお伝えするために対面、オンラインどちらでもご相談承ります。
お気軽にお問い合わせください。

〈筆者プロフィール〉

長谷川仁龍


住まいのトータルコンサルタント
株式会社ドクターズホーム代表取締役
(一社)国際風水科学協会 副理事長
(一社)日本建築医学協会 副理事長
NPO法人日本自然素材研究開発協議会 理事
シンガポール国立大学 LKY公共政策大学院地政学プログラム修了
松永修岳大阿闍梨のもと、様々な加行を経て、伝法灌頂を授かる

東京都吉祥寺にて前の歌舞伎座を手掛けた棟梁に大工として師事
神社・仏閣・お茶室・一般住宅・RC造・鉄骨造・防音工事など、幅広く教えを乞う
23歳で仁・幸夢店を設立、建築業を開始
33歳の時余命を宣告され、真の健康住宅の必要性を感じる
高性能・風水、建築医学、最先端の知識を活用し、住む人々が財・体・心の健康を整え、豊かな人生が歩める住まい創りのプロデュースを行う

【主な著書】

『しあわせを育む風水健康と幸運を呼ぶ 家づくりの秘訣』
『しあわせになれる200年  健康エコエネルギーの家』
『家族が幸せになれるほんとうにいい家』
『100年長持ちするレンガ積みの家の秘密』
(以上、エール出版社)