住まいと健康〜心身によい影響を与えるデザイン〜
住まいのデザインは、単に美しく見せるためのものではありません。
そこで日々を過ごす人の心を整え、身体を休め、感性や思考にも穏やかな影響を与える、暮らしの質に深く関わる大切な要素です。
心地よい空間は、安心感や前向きな気持ちを育み、家族がより豊かに暮らしていくための土台にもなります。
今回は、デザインが心身や脳に与える影響と、長く心地よく暮らせる住まいに求められるデザインのあり方についてご紹介します。

美しいデザインが生み出す、心身への好影響
デザイン性の高い外観・おしゃれでセンスの良い室内・綺麗なもの、美しいものを見ると感性、感受性、創造性が豊かになり、心や精神に力を与え向上心を高めます。
よいイメージが湧き「自分はどうなりたいか」、「3年後、5年後何を実現したいか」、「自分の人生の最大の目的は何か」が、鮮明にイメージできると、かなりのことが実現可能になります。

「気分がいいな」、「心地がいいな」と感じるリゾート地にでもいるような住環境で日々過ごすことで、脳内ホルモンであるベーターエンドルフィンが分泌され、老化を遅らせ自然治癒力が高まると考えられます。
丸みのある外観や室内は住む方の心をやさしくします。人間関係がよくなり家族円満になるといわれています。
多くの方は、デザインをスタイリッシュで芸術的なモノ、おしゃれで恰好のよいものと認識されているかもしれません。
今の時代、デザインは、日用品から衣服、広告など、ありとあらゆるものに施されています。
けれども、ドクターズホームが「デザイン」というとき、それは長期的に心身によい影響を与える意匠を指します。
例えばデザイン性の高い病室と陰気な病室とで過ごした患者のうち、デザイン性の高い病室の方が、退院の日数が早まったという研究結果や、学校をデザイン性の高い施設へ改修したところ、学生の成績が上がったという研究報告があります。
そういったよい影響を与えるデザインこそが、家に求められるデザインです。
デザインのヒント〜人が無意識のうちに美しいと感じる比率〜
デザインの代表的な要素として「シンメトリー」、「黄金比(近似値1対1.618)」、「白銀比(大和比、近似値1対1.4142)」などが挙げられます。

黄金比(黄金分割比)
遺伝子の波の長さと波の高さの比率は1対1・618です。
黄金分割比が遺伝子の中にあったから、我々は黄金分割比に基づいた構造物を見たとき素晴らしいなと思うのです。
貴金属比の中でも最も広く知られ、古代ギリシャ以来「神の比」とも呼ばれ安定的で美しい比率であると言われています。世界で最も美しい比率との呼び名が高いです。
この黄金比は自然界にも多く見つけることができます。
松ぼっくりのかさ、花びらの数、葉の生え方、螺旋デザインのひまわりの花や貝殻、シダの草においても黄金比を見つけることができます。
その比率は【1:1.618】からなります。
その美しい調和された比率は、何世紀にもわたって利用されています。
ギザの大ピラミッドからギリシャにあるパルテノン宮殿、システィーナ礼拝堂内にあるミケランジェロの「アダムの創造」やレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」などの芸術分野まで、多数存在します。
最近ですと、TwitterのロゴやApple社のリンゴマーク・・・などにも黄金比が用いられています。
白銀比(大和比)
白銀比とは、黄金比同様によく知られている比率で、日本で発祥した古くから日本建築で使われている比率です。
白銀比には2つの種類があり大和比と呼ばれる比率【1:1.1414=1:√2】と
第2貴金属比【1:2.414=1:1+√2】があります。
もっとも美しい比率として西洋の黄金比、日本の白銀比と言われています。
大和比が使われた身近なものと言えば日本の紙の規格で、A4、B4といったサイズは白銀比です。A4を半分にするとA5といったように折り返しても同じ比率が保たれるため、美しさと便利さを兼ね備えた比率といえます。
日本古来の建造物にも白銀比は使われており、中でも法隆寺の金堂、五重塔は有名ですね。白銀比は、日本人が感じる美しさの比率といえます。
シンメトリー
「シンメトリー」という言葉をご存知でしょうか?
シンメトリーと同じ意味の言葉には、調和・均衝・均整・ハーモニー・バランスなどが挙げられます。
建築用語としてのシンメトリーは、ある軸や中心線に対して左右均等なデザインをシンメトリーといいます。
古代ギリシャ・ローマ建築の影響を受けたルネサンス様式の特徴のひとつとして挙げられ、安定感のあるデザインです。
左右または上下に対称となった幾何学的なデザインは、バランス感があり精神的に落ち着いた影響を与えます。

また、ドクターズホームでは基本的には鋭利なデザインを避けていきます。
特に尖ったデザインは先端から殺気を放ち、無意識に住む方を委縮させて緊張を高めるからです。瞬時に与えるインパクトは強いものですが、長年寄り添う家には適しません。
デザインの質が脳の発達を左右する
デザイン性の低い家で暮らしていると、想像力や先を読む力が育ちにくくなります。イメージする力が弱まることで、判断が遅れ、将来のチャンスを逃してしまう可能性もあります。
実際に、環境が人の能力や回復力に影響を与えることは、複数の調査で明らかになっています。
世界的に事例報告があり、デザインが無意識に脳に刺激や情報を与え、学習能力や心身の健康を整えるといいます。
ジョージタウン大学で行われた調査では、生徒や教師、授業内容がまったく同じ条件でも、学校の物理的環境を改善することで試験の点数が11%向上することがわかりました。
また、ピッツバーグのモンテフィオーレ病院による調査では、同じ病気の患者を2つのグループに分け、一方は陰気な病室、もう一方は光が差し込むデザインのよい病室で治療を行いました。
その結果、デザインのよい病室で過ごした患者は、陰気な病室の患者に比べて投薬量が21%少なく、平均で2日早く退院していたのです。
このように、環境のデザインは学習や回復に大きな影響を及ぼします。
病院を選ぶ際にも、医療内容だけでなく「デザイン性」という視点が重要であることがわかります。
・デザインのよい明るい病院に行くほうが早く治る。
・デザインのよい家に住んだほうが、健康力が高まると考えられる。
・デザインのよい家や部屋は、子どもの成績を上げ、性格を向上させる。
・デザイン性の高いミーティングスペースは脳を刺激し、会議が活性化する
「脳によいこと」の大切な要素
『脳』によい刺激を与え『幸福な成功』を実現するための『環境』、大切な12の要素の一つがよいデザインです。

風水と12の要素が整った、洗練された住環境が、無意識に五感を通し
さまざまな情報を取り入れ、豊かな人生へと繋がっていくと考えます。
財の健康力=風水・デザイン・形・間取り・色・高性能
体の健康力=風水・空気・高性能・光・素材・磁気・高性能
心の健康力=風水・デザイン・形・間取り・光・色・香り・音・空間・インテリア・門・アプローチ・外構・庭
部屋に不快な臭いがあったり、床が冷たかったり、レイアウトが悪く動線にストレスが生じたりすると、脳の成長や活発な働きを妨げてしまいます。
また、絵や額縁が左右非対称に配置されているなど、バランスを欠いた空間も、脳に微妙な不快感や違和感を与えます。
人間は環境から膨大な情報を、無意識のうちに脳へ取り込んでいます。
その量は毎秒1,120万ビットにも及ぶといわれています。つまり、『環境』が持つ情報は意識しなくても脳に入り込み、やがて脳はその『環境』に同化していくのです。
成果を出せない脳と、成果を出せる脳。その差は、もともとの能力だけではなく、「どのような環境に身を置いているか」によって生み出されているともいえるでしょう。
ドクターズホームは、環境脳科学や色彩心理学の研究成果を基に、脳の働きによい影響を与えるデザインを家に取り入れていくことをおすすめしています。
例えば、直線ばかりでなく曲線を用いたり、リビングルームに段差を設けたりする手法もその一つです。
直線や平坦が多用されている家は、脳に刺激が少なく、凡庸な感覚や判断能力しか創り出しません。
建築物としてのデザイン性を高めることにより、心や感情の情操的な機能だけでなく、精神の合理性を高めて、住む方の能力を最大限発揮させることが可能となるのです。
もちろん、人によってデザインや色の趣味や好みは千差万別でしょう。
しかし、家は建てることが目的ではなく、その後に長年住み続ける器です。いわば長年付き添うパートナーであり、最も身近な「環境」となります。
だからこそ、ドクターズホームは「人生の大きな目的を達成する(しあわせになる)ための家」という視点から、住む人やご家族の心身の健康と能力を最大限高めるデザインを提供し、住み心地のよい住環境を提案しているのです。
デザインはクオリティ・オブ・ライフに影響する
人が建物の中で生活する時間は1日20時間を超えると言われています。
それゆえ、どのような住まいで生活しているのか、どのようなオフィスで働いているのかは、とても大切です。
環境が思考を形成し、思考が行動(習慣)を創っていると考えます。
クオリティ・オブ・ライフの向上に繋がるデザインを取り入れた家づくりが重要なカギとなります。
まとめ
住まいのデザインは、見た目の美しさを整えるだけでなく、住む人の心身の健康や感性、日々の思考や行動にも影響を与える大切な要素です。
調和のとれた心地よい空間は、気持ちを穏やかにし、家族の暮らしをより豊かで前向きなものへと導いてくれます。
家は、建てて終わりではなく、その後の人生に長く寄り添っていく場所です。
だからこそ、一時的な流行や表面的な美しさだけではなく、住むほどに心地よさが深まり、心と身体によい影響をもたらすデザインが大切になります。
ドクターズホームは、住まいを人生の質を高めるための大切な環境と考え、家族の円満と健康で幸せに暮らせる住環境を、デザインの面からもご提案しています。
これから土地探し、住宅、マンションの新築、リフォーム、リノベーションをご計画の方に、ドクターズホームではより詳しくお伝えするために対面、オンラインどちらでもご相談承ります。
お気軽にお問い合わせください。
〈筆者プロフィール〉

長谷川仁龍
住まいのトータルコンサルタント
株式会社ドクターズホーム代表取締役
(一社)国際風水科学協会 副理事長
(一社)日本建築医学協会 副理事長
NPO法人日本自然素材研究開発協議会 理事
シンガポール国立大学 LKY公共政策大学院地政学プログラム修了
松永修岳大阿闍梨のもと、様々な加行を経て、伝法灌頂を授かる
東京都吉祥寺にて前の歌舞伎座を手掛けた棟梁に大工として師事
神社・仏閣・お茶室・一般住宅・RC造・鉄骨造・防音工事など、幅広く教えを乞う
23歳で仁・幸夢店を設立、建築業を開始
33歳の時余命を宣告され、真の健康住宅の必要性を感じる
高性能・風水、建築医学、最先端の知識を活用し、住む人々が財・体・心の健康を整え、豊かな人生が歩める住まい創りのプロデュースを行う
【主な著書】
『しあわせを育む風水健康と幸運を呼ぶ 家づくりの秘訣』
『しあわせになれる200年 健康エコエネルギーの家』
『家族が幸せになれるほんとうにいい家』
『100年長持ちするレンガ積みの家の秘密』
(以上、エール出版社)